あなたは私におとされたい、のエピローグ①が更新されました。
※内容のネタバレをしています。まだ読んでいない方、これから読む方は注意して下さい。
皆木その後
皆木が刑務作業で裁縫をしている場面でのモノローグが入っていましたね。
どこから間違っていたんだろう、と考えていましたが、カナも全く同じことを思っていた回がありました。
皆木とカナは思考がとても良く似ています。
どこから間違っていたんだろう、と考えると恐らく皆木は初めから…カナに片思いをしてしまったときから間違ってしまった気がしますね。
皆木が恐らくダイヤ証券に入社した4年前は、カナは31歳で結婚6年目だったと思われるので、すでに人妻ですもんね。
皆木はカナと出会わず、普通に生きていたら絶対に幸せな人生を歩めたと思うんですよね。
証券会社に勤めていて、もしかしたら優しい奥さんもらって、もしかしたら子供育てて……といった人生や、もしかしたら仕事で後輩に尊敬されて、プライベートも充実した人生を歩めたと思うのですが、カナがそこにいたことで、魅力?魔力?フェロモン?にどこか本能に抗えなく、人生狂ってしまった…という印象でした。
どうしてもカナじゃないとダメだった理由がわからないので、もうカナに対する執着心は恐らくDNAレベルなのではないでしょうか。
カナのことが好きで仕方がない、抗えない惹かれてしまうものでもあったのでしょう。
人妻カナをどうしても手に入れたい、と猟奇的な思考に陥ってしまったのか、もう考える余裕がなく、なし崩しに犯罪を犯してしまった印象です。
刑務所でも真面目そうだし、態度も良く、もう思考がどんよりしていましたが、それでもカナを想っていたことを否定していなかったのが皆木だな…と思いました。
ナオのことも否定的に思っていない描写もあったので、皆木の思考、判断力に一貫性がなかったのがまた……皆木だな…となっちゃうんですよね。
ただ先人たちが書いた不倫題材もの…チャタレイ夫人の恋人、若きウェルテルの悩み、肉体の悪魔……こころもそうかな。それらの結末の読後感と同じような感情を抱きました。不倫によってノアのお兄ちゃんや皆木のようになってしまうのは、何となく不倫ものの行き着く先、という感じですよね。教訓というか……
取り調べのとき、ナオとカナ、刺すのはどちらでも良かったと供述しており、ナオを刺す直前に『相澤直也、死んでくれねーかな』と言っていたことと矛盾していますが、このあたり皆木自身も病んでいた感じなので、本当に思考に一貫性がなく、本人もわけわからなくなっていたんだろうな、と想像することしかできませんね。
カナに次いで神にしか見えない糸でフラフラ行動させられてしまった人物②感がありますが、これくらいぶっとんだ男にしておかないと、漫画的にドラマチックにできなかったのかもしれません。
このぶっとんだ役割をノアに担って欲しかったかな、という感じもします。刺す、というわけではなく、物語を引っ掻き回す役割はノアだったと思うのですが、皆木はノア以上のインパクトを残して引っ掻き回してくれたので、この物語の後半は皆木がいればお腹いっぱい…という印象が強いです。
存在感でノアをまんまと喰ったため、ノアがどこか後半霞んでしまいましたね。皆木単独の単行本表紙が何冊かあっても良い気がします。ノアの表紙が多すぎる割には、後半竜頭蛇尾な存在でしたからね…
個人的な感想ですが、皆木はカナがナオノアコンビの不倫を疑っているときに、精神的にどっしりと支えてあげる存在だったらどうなっていたかな、と考えてしまいます。
カナが不安なときに、精神的に支えていたら、カナもノアナオ問題に正面から向き合えたのかな。
カナはノアナオ問題+皆木問題+パワハラ問題もかな…色々考えなければならず、悩みが分散されてしまったので、皆木はカナ側に付いて、ノアナオ問題に一緒に立ち向かえていたら…カナの強力な味方になっていたら…という世界線が読みたいです、私は。(もちろん肉体関係なしで)
皆木はカナが好きだけど、カナへの気持ちを押し殺した描写をガンガン入れたら、読んでいる方もキュンキュンしたかな〜とか考えてしまいました。
というのも、なし崩し的に犯罪者にされてしまった皆木が不憫で…
皆木の結末は初めから決まっていたのか、気になるところですね。
ラストの作者コメント、カナが〜世界線も読んでみたいのところ、本気でゾクッとしてしまいましたよ〜……ゾワッ、かな…受け入れがたいなにかの感情が私を包みこんだ…
小山さん&大村さんのその後
こちら女性2人はノアの同期で、カナにDNA鑑定のパンフレットをくれた例の女性部下たちですね。
大村さんにビンタ食らったりした、あの彼女たちです。
小山さんは結婚して現在産休中、第2子妊娠して産休延長と、したたかに生きているようです。
旦那さんも赤ちゃんにミルクあげていたり、2人で協力して子育てしていそうな想像が出来るあたり、この物語の中で1番したたか、上手く生きていくのだろうな、という印象を持ちました。
反感は買う部分はあるでしょうが、今後もしたたかに生きて、もしかしたら第3子も…となるかもしれませんね。
ただ、本音を言うとイメージが悪いです。私の個人的な感想です、申し訳ありません。
大村さんはパパ活なのかな、精を出しているようです。大村さんはカナにビンタして、皆木のことを狙っていたロングヘアの女性ですね。
そろそろアラサーになるのかな?若さを売りにしているので、そろそろ年貢の納め時かもしれません。隣にいるパパは少し経ったら若い子にシフトチェンジしそうです。
ところで大村さんのパパ活男性、もしかしたらあの役員会議にいた誰かかな、と見返してみたのですが、いなさそう…
人事部長が似ていたのですが、ほくろないから違うかな。
それに人事部長はノアと寝ていますもんね。というかあの役員たち、ほとんどノアと関係持っているんでしょうね。
大村さん、小山さんはカナも自業自得なところがありますが、カナに対して結構ないじめをしていたので、幸せそうにしているのは、いじめた方は覚えていない法則の教訓なんですかね…世の中の不条理を説いているのかもしれませんね…
エピローグ①感想
皆木、小山さん、大村さんの話でした。
皆木は出所後からの話かな、と予想していましたが、刑務所内の話でしたね。
ナオを刺したことに対して、後悔の念を抱いているかな、と思いましたが、ナオを刺したことに対する謝罪や後悔はなさそうで、そこも皆木〜……となりました。
どこから間違ったか、と自分のことばかり考えてしまっていて、ナオの人生をめちゃくちゃにしたことや、体を傷つけたことに対しては罪悪感全くなさそうで、人間の心、ない…とゾクッとしました。
そそのかされたと言っても過言ではないノアに対しては何の感情もなさそうですね。
そもそもあいつが俺をそそのかさなければ…カナさんと子供と3人で幸せになっていたのに…!
と考えそうな思考を持っていそうな勢いな気もしますが、そこは物語のヒロイン。父親以外からは悪感情を抱かれてはいなさそう?
可哀想な過去があり、可愛くてインフルエンサー、みんな大好きノアだからか、彼女に制裁はなさそうです。
ただ、大村さんもそうですが若さを売りにしているので、ノアが30代後半あたりになったときのお話を読んでみたいです。
次回のエピローグ②は平野…!が出てきますね。皆木の同期で、ナオの部下、ノアに僻地に飛ばされたあの平野…!不倫していたあの平野…!
すごいスンッとしながらナオにラインしていましたが、この漫画結構なにもなくても思わせぶりな表情と大きなコマで魅せてくるので、ナオに対して恨みを抱いていないといいな…と思います。
どうなの、平野…。気の良い後輩なの?飛ばされた恨みをナオで晴らすの…?
ナオは、自分がノアと心の不倫したことで平野が飛ばされたことをわかっていると思うのですが、会えるような心を持っているのか…?
次回もどうなるか、ハラハラしながら待っていたいと思います。
あなおとを読んでいる皆さんと一緒に楽しめたら嬉しいです♪
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