【漫画】猛毒王子に愛されました【感想】

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羽田伊吹先生の漫画、猛毒王子に愛されましたの感想を書きたいと思います。

※内容や結末のネタバレをしています。まだ読んでいない方、これから読む方は気を付けて下さい。

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のんちゃん

のんちゃん…小嶋のどかは、母親にイエスマンにさせられながら育ってきた描写がありました。

だから、自分の意見はしっかりと持っていても、最終母親に否定されて育ってきたのだろうと察することができ、毒親まではいかないかもしれませんが、母親に対して自分の意見は押し殺してきた感じですね。(充分毒親の部類でしょうか)

育ってきた環境から、母親の意見に従わないと面倒なことになる。従った方が楽だと思ってしまったのかもしれません。

臆病な感じになってしまっていますが、見る人が見たら少しあざとい、小動物のようなイメージになりそうだな、と感じました。

企画部の鹿野さんと柴田さんが、第三者の目で遠回しにアドバイスしても、舜ちゃんとしか付き合ったことない経験から、相手の異常さに気付けなくなっているのは、もはや舜ちゃんに洗脳されかけていましたね。

鹿野さん柴田さん、頑張って気付かせようとしてくれたのに、録音されたら怖くてアドバイスできませんよね…

久瀬さんのことを悪く言う舜ちゃんを、はじめは盲目的に信じていましたが、久瀬さんと交流していくに連れて、自分を取り戻していきました。本当に良かった…

舜ちゃん+お母さんのコンボで、のんちゃんの人格形成ができてしまったのかな…?

途中は、流されていくのんちゃんを見て、応援する気持ちと、なんで逃げないの〜というやきもきした感情が混ざり合って複雑でした。

誰か助けて…と独白していましたが、人に甘えるところが可愛い、助けてあげたい! と思うか自分のことは自分で守れよ! と思うか二分されそうだな…と読んでいて思いました。

あとはSAでの出来事。のんちゃん、車に轢かれたかと思いましたが、車を隠れ蓑にして隠れたんですね笑

というかあのおっとりしたのんちゃんの忍者みたいな一瞬の動き、びっくりしました笑

多分読んでいた皆さんもびっくりしたと思います。

舜ちゃん

のんちゃんの婚約者、舜ちゃんですが、終始行動がストーカーのそれでした。

幼少期時代、こだわりが強くて癇癪を良くおこしていたと、舜ちゃんのお兄さんが久瀬さんに話していましたが、これはご両親が発達やメンタルの病院で調べてもらって、療育を受けさせていたら良かったのかな、と感じました。

舜ちゃんの執着心は尋常ではなく、その違和感を両親もわかっていたのだから、のんちゃんと婚約するときに仮に舜ちゃんの両親が喜んだのなら、ちょっと狂気だなと思ってしまいました。

いずれ結婚するときのために、きちんと息子のこだわり部分、癇癪持ちの部分をのんちゃんに伝えていたのかな?

仮に伝えておらず、お嫁さんが来てくれてこれで舜を任せられる、と安堵していたならとんでもないな、と感じました。

ミリと不倫関係にあるのも、のんちゃんを壊さないためと思っていたり、かなり思考がズレていて、これは親御さん…本当になぜ幼少期から舜ちゃんの心を放っておいたのか不思議でたまらないです。

のんちゃんを壊さないために、ミリを乱暴に抱くのはミリが可哀想ですが、ミリはむしろ乱暴にされることを恍惚に感じていました。

ミリも可哀想でしたね。思い通りにならなくなったミリを、舜ちゃんが首を絞めて制裁?した場面もあり、まあ不倫関係なのでどっちもどっちですがさすがにミリも不憫でした…

人をそれだけ愛せるのは羨ましい気もしますが、舜ちゃん本人は心が苦しそうで、生きづらそうです。人を傷つけたことは償いも必要ですが、彼の心にも救いがあって欲しいです。

久瀬さん

物語のヒーローとして君臨していました。完璧すぎてイメージを壊せず、トマトやしいたけを苦手にするくらいしか欠点を作れなかったスパダリっぷり。

のんちゃんの心の拠り所になっており、久瀬さんものんちゃんを救うことに全力を注いでいました。

のんちゃんをどっしりと構えて支えてくれる、という安心感があり、はじめは正義感や義務感で舜ちゃんの婚約者であるのんちゃんを心配して助けてくれていました。もちろん上司としての心配もあったと思いますが、仕事を通じてのんちゃんに惹かれていった描写もありました。

のんちゃんも久瀬さんに惹かれていき、これは確かに舜ちゃんからしたらあまり面白くない展開のような気もします。

久瀬さん自身すごく善良な人で、顧客先の方に親身になって仕事をしていて、仕事もできるのでやはりスパダリ…スーパーダーリン!と思いながら久瀬さんが出てくるときは安心して読み進められました。

部屋がちらかってるとか、家では頭ボサボサとか、そういう欠点を作ったら母性本能で親近感わきそうですがそんなこともなく、部屋は綺麗だし家でも変わらずかっこいいので、彼女や奥さんがいないことが信じられなかったですね笑

若いときに年上の綺麗なお姉さんから見初められ、すぐ結婚しそうなタイプかなと感じましたが、久瀬さんには女性や結婚に対してポリシーがあるのかもしれませんね。

感想

猛毒王子=舜ちゃんでいいんですよね?

のんちゃんが車に轢かれた…と思い、ああ違った…と安心したら舜ちゃんが轢かれたー!と怒涛の展開が続いてびっくりしました。

舜ちゃんの意識回復してから逮捕の流れだそうですが、舜ちゃんのご両親がお見舞いにきて、のんちゃんに頭を下げたとき、やはりこの両親がなんとかしなければならなかったし、こんなに大ごとになる前に終息できたんじゃないかな…と感じました。

それから久瀬さんとのんちゃんが結ばれましたが、私は久瀬さんの今までのスパダリっぷりから、いつ豹変するのかハラハラしながら読みました。

あまりにも完璧な彼すぎたので、彼はどのように豹変するのか、どういう豹変ぶりを見せるのか、ちょっと覚悟しながら読み進めたのですが、やはりそんなことはなく、終始スパダリで終わりました。ほっ。

今後のんちゃんは裁判で証言したり、同棲時のことを思い出して警察に話したりと、また精神力を使うときがきそうですが、久瀬さんならのんちゃんを支えるだろうと絶対的な安心感があります。

希望のある終わり方だったのでそれが救いでした。

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